京都おすすめスイーツ「鍵善良房」のくずきり
そのお店とは、京都は祇園に店を構える老舗和菓子店
「鍵善良房」(かぎぜんよしふさ)です。
先日、人生初めての一人旅で京都に遊びに行きました。
事前リサーチで、京都に詳しい友人から口々にでてくる
鍵善さんのくずきり。
私も、一人で勇気を出して訪問させていただきました。
平日、11時くらい
1人で訪問、並ばずに奥の席に案内されます。
平日の微妙な時間にも関わらず、客入り90%くらい。
私と同じく一人で来られている方もいらっしゃいます。
迷わず、くずきり(1080円)をオーダー。
黒蜜と白蜜のどちらにするかと聞かれます。
私は黒蜜を選びました。
お店の方に聞いたところ、黒蜜がいける方は黒がおすすめとのこと。
どうしても黒蜜が苦手な方は白蜜にされるそうです。
お茶と干菓子が最初に提供され、待つこと10分
写真の様な筒が運ばれます。
ぱかっと開けてみると、透き通ったくずきりと
まるで鏡のような美しい黒蜜!
黒蜜に、くずきりを浸して口に入れてみると、衝撃!!!
これまでに食べたことない、食感(おそらく上質な葛粉から得られる食感)
氷に浸かった冷たいくずきりののど越しがなんとも言えない気持ちよさです。
正直、あまり期待していなかったのですが、
くずきりをこれまで食べたことのなかった自分の愚かさを痛感するほどの衝撃でした。
なお、鍵善のくずきりは、本店と高台寺店で注文が入ってから作っているそうで、
お土産や地方発送はやっていないそうです。
「鍵善良房」の場所
「鍵善良房」の営業時間
菓子販売 午前9時~午後6時
喫茶 午前9時30分~午後6時(オーダーストップは閉店15分前とさせて頂いておりますが、混雑状況により変更する場合があります)
定 休 日 毎週月曜日(祝祭日の場合は翌日)
住 所 京都市東山区祇園町北側264番地
Tel 075-561-1818
Fax 075-525-1818
食べる前に知っておくと味わいが向上する「鍵善良房」くずきりの歴史
鍵屋良房は創業時期は特定できていませんが、
享保11(1726)年と記された漆塗り螺鈿模様の菓子外箱が残っており、
少なくとも享保年間には菓子屋を営んでいたとのことです。
つまり、創業して300年近く、現当主で15代は続いていることになります。
太平洋戦争の激化も相まって、しばらく店を閉めていたようですが、
昭和30(1955)年、終戦後の混乱がおさまったころに営業を再開しました。
以前のように、界隈の寺社や料理屋などに菓子を配達していましたが、
食後のデザートにしたくずきりが口づてに評判を呼び、
やがて店の2階で食べてもらうようになったそうです。
喫茶室にはほど遠い、丁稚さんと女中さんの寝泊まりする細長い部屋であったそうですが、
1970年代には「鍵善」といえばくずきり、と日本各地からお客さまが来るようになったようです。
くずきりとは
葛粉を水で溶かし、型に入れてから加熱し板状に固めたものをうどんのように細長く切った麺状の食べ物。
ゼラチンや寒天は加熱してから冷却する事でゲル化するが、葛きりは澱粉なので加熱する事でゲル化する。
冷して蜜をかけて食べたり、乾燥したものを鍋料理の具として用いたりする。葛粉は体を温め血行をよくするとして、風邪の対症療法として葛根湯や胃腸不良の時の民間治療薬として古くから利用されてきた。
一方、葛粉は供給量が少ないため、葛ではなくジャガイモ澱粉などを原料にして葛切りを模した食材が一般に使われるようになっている。
「鍵善」の代名詞ともなった「くずきり」。
原材料は葛粉と水のみ。素材は吟味した末に、吉野大宇陀・森野吉野葛本舗の葛を使い続けているそうです。
まとめ
京都で古くから愛された絶品スイーツ。
京都へ行ったら必ず味わってもらいたい一品です。
旅で歩き疲れたとき、京都の歴史に思いをはせ、
くずきりに癒されてみるのもいいかと思います。